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オータムソング

楽しくて、暑い、夏の時間はあっという間に終わりを告げて、秋の音を感じ始めたと思ったら

すぐそこに大嫌いな冬がきてる。

綺麗な景色も、美味しいご飯も、楽しかったことも

冬の寒さを感じると一瞬で凍ってしまうから。

冬の寒さに負けないほど、強くもなければ、心の温かみもない。

変わりやすい秋の空に合わせて、自分の心もふらふら、ゆらゆら、ぐらぐら。

勝手気儘に生きてきた。やりたいこともやってきた。

やらなければならないことからはずっと逃げてきた。

まだ俺はやらなければならないことと責任の重さを知らないままで

大人になりたくないとだだをこねている。

夏が好きだとか秋が好きだとか、冬が嫌いだとか、

そうやって季節の移ろいを感じて生きていけてるだけで

俺は幸せ者なのかもしれない。

行きたい景色を思い浮かべて目を閉じると、

いつも思い浮かぶのは夕日が眩しいあの頃の浜辺で

くだらない毎日を過ごしてたあの頃で、

もうその景色は思い出で、これからずっと俺の中で美化され続けていくんだろう。

浜辺も、くだらない毎日もない今だけど、それでも毎日、思い出は積み重なって

一つ一つ、美化されていってるんだろう。

頭の中にひとつの綺麗な、それでいて俺に都合のいいアルバムが、毎日更新されている。