理想型
ただ楽しくやりたいだけなんです。
最高のライブが出来たのは人生で一回だけ。
観客の声も熱気も、汗もなにもかも気持ちよくて、最高で。楽しい楽しい楽しい!!って気持ちだけがでてきたライブ。あの瞬間、そのために俺は音楽をやってきてたんだなーって、音楽は楽しいなってその時初めて思った。
そんなライブを終えて大学でも当然のようにバンドを組んで、でもそんなライブはいっっっっっっっっかいもできなくて、あー、楽しかったねちゃんちゃんなライブばっかり。
そんなの嫌でしばらく真面目に練習に取り組んでみたけれど、もう音楽をすること自体が楽しくなくなってきて。
難しいことを考えることに疲れて、ばかみたいに音楽続ければいいじゃんって俺なりに思ってこの前の文化祭までやってきました。
ただ、文化祭もぜんっぜん楽しくなかった。
なんでだろう。
ふざけんな。
俺の唯一の趣味で。
俺が唯一、時間を取られてもいいって思えることで。
俺が初めて自分からやりたいっていったことで。
俺が心からかっこいいと思えることで。
俺がほんっとうに好きなことなのに。
好きなことだったのに。
楽しくないなんてふざけんな。
なんかこの感覚懐かしいなって思ったけど部活だわ。
練習だるくて、でも試合は惰性でして。楽しくなくて。でも周りのやつらと一緒に練習後のラーメンとか、試合後のカラオケとかが楽しくて。んで結局1年に一回くらいは、サッカーが楽しくて。
惰性でサッカーを10年続けました。
惰性で10年も続くわけないし、きっとサッカーが好きだったんだけどただの1回も、サッカーやめよって思ったことはなかった。
人との繋がりは希薄なら希薄なほど自分が生きるのはどんどん楽になる。
ただそうしなかったのは俺で、今俺がギターをやめてしまいたいって思ってることも俺だけの問題。
訂正、ギターはやめたくない。きっと一人でも家でじゃかじゃか弾き語りでもやってることだろう。やめたいのはサークルか、バンドか。やめれないのは周りの人間がいるからで、来年も再来年もどんどん人間は増えていって、俺は人に溺れていくんだろう。
昔は上手に泳いでた。つもりだった。結局表面上の付き合いが多くて、そうやって生きてきたから、今こんなんになってるんだろう。
誰も押し付けてないのに、俺が押し付けられてるようなこの感覚はなんなんだろう。
俺の練習はほぼしていってないようなもんなのか。
俺はもうどう練習して練習に臨めばいいのか。
わからない。何もわからない。
何かが俺の中ですごくショックなのに何がショックなのかもわからない。
楽に…楽になりたい…。